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03 | 2017/04 | 05

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灼熱の小早川さん。 



ロミオ先生の学園ラノベ第二弾。
AURAの映画化を未だに待っている自分としては非常に期待したのですけど。



灼熱の小早川さん (ガガガ文庫)灼熱の小早川さん (ガガガ文庫)
(2011/09/17)
田中 ロミオ

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まぁ単純に言って、盛り上がりに欠ける、面白みに欠ける。




作品のテーマを大事にしすぎて、その繊細さゆえに山場を作りきることが出来なかった感じがしますねー。

導入から問題が起こって、それから主人公が巻き込まれていき、そっからの展開が・・・・・。
どうするのかな、どうなるのかな、と思わせながら最後の最後まで「ん?ん?」で終わってしまった感じがします。
ロミオ先生らしいといえばらしいのですが、現実に起こりうるようなことを描ききるそのスタイルが、なんかちょっと今回変な方向へずれてしまった印象ですね。



一番まずいと思ったのは、登場人物全員がナァナァの感じで終わってしまっていること。
出てくる人物どいつもこいつも、言ってしまえばクズばっかり。ちょっと言いすぎな巻もありますけど、全員好きになれない嫌なやつばかりで感情移入もなにもありませんでした。

小早川さんはいかにあの無愛想な性格になる切っ掛けがあったからといって、あんまりにも極端すぎる。あんな生き方ならそりゃ歪んで当然だし、いじめられもする。序盤のブログでの粛清どうのこうの言い出す時点でもうダメ。因果応報の言葉の意味を三千回読んで来いって感じ。


んで主人公。こいつもよく分からない。と言うかクズい。
もともと陰険っていうキャラなのは構わないんですけど、心情を理解することは出来なかったですね。
まぁ、登場人物の中では、一番マシかと思いますが。元は押し付けられて、それでのラストの暴君っぷりですから、まだ、ね。


で最後にクラスメイト。
まぁコイツらは終わってる。救いようがない。
今までしたことに対しての償いも殆ど描かれず、結局あの二人にラストは屈してヘーコラする。なにそれ。
もっと彼らは彼らなりに思うこととか、感じることとか、そういうモノは無かったのか。
あれでは人形と一緒。かろうじて感情を持っているのが中目黒のみと言った、読み手が何らかの感情を持つに値しない味噌っかす共です。



あまりに突飛すぎるヒロイン、最後暴走する主人公、完全に上下関係で周りを見るクズたち。
こんな感じで、登場人物の誰も彼もにイラつくストーリーでした。確かにあるかも知れない、リアル志向の腹立つお話。
「空気」をテーマにする今作品で、そういう事を思わせたらロミオ先生の勝ちなのかもしれませんが、やはり単純にお話として面白くなかったというのが、私の今作品に対する低評価につながっていると思います。


相当大げさに言うと、AURAのようなジュブナイル的な要素、思春期の成長を描く話でなく、この作品は「やり過ぎなヒロインと陰険気質の主人公がクラスの実権を握っただけ」の内容だと感じます。
佐藤一郎の過去を見つめ直しての成長、佐藤良子の未熟で幼稚な自分からの脱却と努力、こういった何らかの成長というものが見受けられないで、気に入らないまま進んでいってしまったのが物凄く残念。


テーマや話の展開がAURAと似ていただけに、比べてしまって余計に評価に差が出てしまいます。ヒロインの痛さとか似通うところありますからね。
個人的にはAURAの足元にも及ばない、Amazonでの高評価が全く理解出来ない作品でした。確かに現実に起こりうる問題をテーマとして扱って描ききったっていうその点は、さすがだと思いますけどね。

思えばロミオ先生の作品に対してこんな否定的な思いを抱いたのは初めてですね。
やはりAURAの存在が自分の中で非常に大きいので、それとの落差が大きかったのかも。
そしてラストに求めていたもの、思い描いていたものと、実際がかけ離れていたっていうのも、なんか文句言いたくなる原因だったと思います。


しかし気になるのは、ロミオ先生はどういう学生時代を過ごしてきたんだろうってことですね。よっぽど思う所があるんでしょう、それに最近の「空気を読む」って言う風潮とそれの問題点も、しっかり把握してるようですし・・・。

何だかんだ言ってトンガッてるセンスは健在ですので、第三弾学園ラノベを是非。
それからAURAの映画化も是非。ホントに是非。


コメント

ありがとうございます

読後のモヤモヤを解決してくれる書評を探していたのですが、
この記事には自分の“モヤモヤ”の原因がはっきりと言語化されていました。素晴らしいです。
自分もAURAが好きで、この作品にも同じようなカタルシスも求めていたのだと思います。
読み終わったあと眠れずに悶々としていたのですが、この記事のおかげで眠れそうです。
ありがとうございます。

Re: 灼熱の小早川さん。

>simonoさん

コメントありがとうございます。
正直言って、simonoさんの今回のコメントほど嬉しいものはありませんでした。自分の考えをしっかり同意してもらえると言うのは、自分にとって得難い経験でした。ほんとにありがたいです。

simonoさんと共通して言えることと思うのですが、「AURA」と比較してしまったというのが大きかったのかなと思いますね。
そういうストーリーを期待してしまったと。

これからおそらくロミオ先生第三弾&AURA映画化があると思うので楽しみにしておきましょう!!

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