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09 | 2017/10 | 11

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まごころを君に。 



「アルジャーノンに花束を」を読み終えました・・・。

アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)
(1999/10)
ダニエル キイス

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あらすじ
32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。そんな彼に、夢のような話が舞いこんだ。大学の偉い先生が頭をよくしてくれるというのだ。この申し出にとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に、連日検査を受けることに。やがて手術により、チャーリイは天才に変貌したが…超知能を手に入れた青年の愛と憎しみ、喜びと孤独を通して人間の心の真実に迫り、全世界が涙した現代の聖書(バイブル)。




まず第一の感想・・・・・。
泣けねーよ!!


泣くというよりとてもやるせない気持ちになってしょうがなかった・・・・。
感動というより、考えさせられる部分が非常に大きい作品ですね。

人にとって何が幸せなのか、分かったものじゃないんですねぇ。
確かにラストはもの哀しく、しかし素直に懸命に生きるチャーリィの健気さに心動かされますが・・・・・それでもやはり、失ってしまったものに対するなんというか、やりきれなさが勝ってしまう私はみみっちくて物を深く見れてない愚者なんだろうか・・・・。

キニアン先生が最後に泣き出すあたりの空しさは異常。超聡明で、輝かしい(他人から見れば)人生を歩もうとしていた人物が、また同じ所へ舞い戻ってしまうのを目の当たりにすれば、確かに泣かずにはいられないでしょうね。それも、あの勉強熱心で誰よりも賢くなりたがっていたチャーリィがあんな風になってしまうのは、余計に。


個人的にこの作品で一番強く思ったのは、人との関係ってところでしょうか。
フェイが態度を変えたように、ノーマがチャーリィのその後を知ったらどういうふうに変わるだろうか?本当に情深く、過去を悔やんでいるような娘でもあのチャーリィを見たらどんな反応をするのか・・・・考えるのが怖いですね。
そしてドナー・ベイカリーの面々。良い奴らなのか、悪い奴らなのか・・・・・「これが人間」、って事を十分知らしめてくれる人々だったように思います。
当初は見下していて、自分の理解の範疇から出れば奇異の目で見、そしてまたチャーリィが元通りになり事情を知れば、同情し「友達だ」という・・・・。結局は当人の気持ちも考えずに自分の優越感、同情の気持ちに左右され態度を変える・・・・。
最後のジョウやフランクは本当にチャーリィのことを思っていたのかも知れませんが、それは自分たちの手に追える存在だからこそそうする訳で・・・・。
実際手に負えなかった天才のチャーリィは追い出しているし。こういう所でも人間のエゴというものが如実に見えたのが印象的でしたね。


ただし、失ったものばかりでないのも事実。
チャーリィは人の悪意というものを覚え、そして自尊心を育て、守る術を見つけた。以前の愚鈍なだけでは無い、成長した部分を見つけられたのはチャーリィにとってとても大きな一歩になっていたんでしょう。
今の自分をきちんと認めてまたここから始めていけばいいと言う考えを持てている。でもその上で自分のことを可哀想だとか哀れだとかそういう目で見てほしくない、だからこそウォレンへ行く・・・・。アイデンティティを確立できているってことでしょうか。
以前の純真無垢な性格の上でこう言った客観的な視点を持てると言うのは、ものすごい成長なんでしょうね。
もし、またチャーリィが自力で賢くなれたら、それはきっととても素晴らしい人間になっていることは間違いないと思う。



「知能だけではなんの意味ももたないことをぼくは学んだ。あんたがたの大学では知能や教育や知識が、偉大な偶像になっている。でもぼくは知ったんです。あんたがたが見逃しているものを。人間的な愛情の裏打ちのない知能や教育なんてなんの値打ちもないってことをです」

最後に、実験動物でなく一つの命として、また一つの人格として、アルジャーノンの死を悼んだチャーリィに感動。


文としては、洋書らしい淡々とした書き方と、しっかりと作品の雰囲気作りの一端を担っている名訳に感動を覚えました。やっぱり翻訳家さんも重要な要素の一つですね。
「たったひとつの冴えたやりかた」「アルジャーノンに花束を」・・・・タイトルにセンスが溢れまくってる作品にハズレってないんじゃないですか?w





さて、次は何を読もうかな・・・・。
とりあえず積んでいる本は、

五分後の世界 (幻冬舎文庫)五分後の世界 (幻冬舎文庫)
(1997/04)
村上 龍

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黄色い目の魚 (新潮文庫)黄色い目の魚 (新潮文庫)
(2005/10)
佐藤 多佳子

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[映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1)[映]アムリタ (メディアワークス文庫 の 1-1)
(2009/12/16)
野崎 まど

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ココロコネクト ヒトランダム (ファミ通文庫)ココロコネクト ヒトランダム (ファミ通文庫)
(2010/01/30)
庵田 定夏

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他にもあるけど、今読みたいのはこれら・・・・。
五分後の世界は自分の村上龍デビューだし、黄色い目の魚はいま読みたい青春ものだし、[映]アムリタは借り物だから早めに読まなきゃだし、ココロコネクトはこれを教えた友人が絶賛しまくってるし・・・・。

まぁ取り敢えずは[映]アムリタから読もうかな200ページちょいと短いし。次は黄色い目の魚だ。青春小説をぜひ読みたい。
まぁ後は気分で選んでいこうかなー。

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