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10 | 2017/11 | 12

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ステップ 感想。 

重松清 著作の「ステップ」を読み上げました。
もちろんKindleです。


ステップ (中公文庫)ステップ (中公文庫)
(2012/03/23)
重松 清

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内容紹介
結婚三年目、妻が逝った。のこされた僕らの、新しい生活がはじまる――悲しみを胸に少しずつ「育って」いくパパと娘の物語。人の優しさと強さを、季節のうつろいとともに描く。
内容(「BOOK」データベースより)
結婚三年目、三十歳という若さで、朋子は逝った。あまりにもあっけない別れ方だった―男手一つで娘・美紀を育てようと決めた「僕」。初登園から小学校卒業までの足取りを季節のうつろいとともに切り取る、「のこされた人たち」の成長の物語。




シングルファーザーが育児に悪戦苦闘しながら 新しい未来と人生をすこしずつ掴んでいくお話。


勝手な想像ですがうさぎドロップのように父娘の生活に密着しながら苦しみや喜びを描いていくお話かと思ったのですが、実際にはあまり大きな山場も無く、普通にお話が進んでいったという印象です。
幼稚園、小学生とそれぞれの年代でそれぞれのお話があるのですが、結局何を伝えたかったのかがあまり見えてこない。

自分は人の成長が描かれるお話が好きです。
悩みや苦しみを乗り越えた先にあるその人の心の成長を感じられる、その様を見たいがために小説を読んでいるといっても過言ではありません。
このステップは、まさに一人娘の成長を描いているお話ではあるのですが、なんというか、心揺さぶられるほどの苦悩や成長では無くただ普通に育って行っただけでした。
お子様を持っている方や思い当たるフシのあるアタであれば、その普通に成長することがどれだけ大変で素晴らしいことか理解できるのかもしれませんが、自分としては感動する所ほどのものはありませんでした。

キャラとしても、あまり感情移入できる人がいなかったのが残念かつ、物語に入り込めない要因だったと思います。
まず物語の核となるキャラ、一人娘の美紀。これがあまり喋らない。
というか、主人公とのふれあいがあまり描かれない。なので感情移入のしようがないし、その少ない会話の中でもあまり思い入れは出てこない。
このお話は主人公の視点が本当に殆どを占めており、美紀がどう思っているのか、何を考えているのかがあまりに分かりづらい。その点があまり自分に合わない。

主人公である父親もあまり好きになれない。
美紀がまだ幼少時代の際に、貧困にあえぐ国の難民キャンプなどを巡って貧しい子どもたちを一年ほど撮影しに行っていた礼香さんというプロのカメラマンが登場するのですが。
この礼香さんは貧しい生活を強いられている子どもたちを見続けたせいで、日本の恵まれた子どもたちを素直な気持ちで見ることが出来ないっていうやっかい考えを持っている人なのですが、その考え通り、この人の言動が酷い。
・デパートの屋上で楽しそうに遊んでいる子供を親の前で無許可で撮影し、怒鳴られたら「ニッポンってサイテーですね」とかほざく。
・不幸な生い立ちの子どもたちが笑顔になっている写真を主人公に見せ、「子供の本当の笑顔っていうのは、こういう笑顔なんだと思うんです」とかほざく。


他にも鼻につくというか舐めてるのかと思う言動が多くあるのですが、上記2つが特に酷い。
2つ目なんて、「日本の子供の笑顔は偽物、極限まで苦しんでそれでも見せる笑顔こそ究極」って言っているようなものですからね。
じゃあ日本の子どもたちは礼香さんが納得するような笑顔見せるまで辛い思いしなきゃならないのかなぁ、それってどう考えてもおかしいし、とんでもない見当外れなことを言ってると思います。
そして一番あり得ないのが、一児の父である主人公がそれに同意すること。
「礼香さんの言いたいことは、分かる。たしかにそのとおりだとも思う。」
「礼香さんの取った写真に目を移すと、確かにニッポンの子どもたちの笑顔の軽さや薄さを思い知らされる」


……あり得ない。
仮にも一人娘のいる立場で、いやたとえ自分の子供がいなくても、そんな事に同意するなんて……しかもそれが主人公とか。自分の娘の笑顔が薄っぺらいって言ってるわけですからねこれは。(仮に「自分の娘だけは違う」とか考えてたら余計にむかつきますが)
憤りすら覚えるほどに同意できない、そして反感を覚える。これが登場人物に好きになれないとても大きな要因でした。


物語の最後ではある程度感慨深いものもあり、いい終わり方をしたなと思ったのは思いましたけど。
それでもやはり、上記の理由とか、あまり苦難というものを感じられなかったこともあり、感情移入が出来なかった、物語に没入できなかった。

自分の読み解きが甘い、何も考えずに読んでる部分があるのかなぁと思う部分もあって、しっかりと読み進めれば伝えたいメッセージを察することが出来たのかなぁとか感じるのですが、やっぱりあんまり各キャラ成長を感じることが出来ませんでした。
この作品は娘の成長を感じながらのお話かとおもいきや、主人公の心情の機微を描いていく内容でした。
必然的に主人公に物語の比重が置かれて、娘については結構ノータッチな部分があります。
なので、父性をふんだんに感じるような内容を期待している方は、ちょっと違う物を感じるかもしれません。







最後の終わり方は良かったので忘れていたのですが、感想を書くために礼香さんの部分を読み直してたらまた腹立たしいしくなってきてしまいました……w。
やっぱりあの部分だけはどうしても許せない。主人公が同意して礼香さんの意味の分からん考えをさらに助長させているのがまた許せない。

とまぁ、色々と思うところもありましたけども……。決してつまらなくはないのですが、やっぱり一部同意できないので……。
なんだか、中学生の読書感想文みたいになってしまいました。
駄文&長文で申し訳ないです……。


コメント

Re:ステップ 感想。

こんばんは。
感想を見ましたが、自分もそう思いますよ。
子供を勝手に写して怒られのは当然ですし、勿論大人でもそうですが。
何より笑顔はそれぞれ意味が違いますし、押し付けがましいのも考えものです。意見は様々ありますが、個人的にはあまり好きな内容ではありません。
感じ方は色々ありますし、自分も同意見です。
長くなり失礼しました。

Re:ステップ 感想。

九十九さん、こんばんは!

プロのカメラマンなのに、肖像権すら知らないっていうのは流石に閉口ものでした。
結構本書の評価が高くて期待していた部分があったのですが、この礼香さんの話だけは、どうしても許しがたいものがありました。
自分の意見は少数なのかなと思っていたのですが、九十九さんのお陰で安心出来ました。

感想にコメントして下さるのも嬉しいです!自分にはあまり無いことなので(笑

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